皆さん、こんにちは!足立区北千住にある歯科医院、
荻原デンタルクリニック衛生士の高須です。
私たちが毎日使っている歯ブラシや楊枝の元祖である歯木は、仏教とともにインドから中国、そして日本へと伝わってきました。インドでは、ニーム、バシール、ハディラなどの木の枝が使われていましたが、中国にはそのような木がありませんでした。そこで代わりに使われたのが楊柳の枝だったのです。多くある木の中からなぜ楊柳が選ばれたのでしょうか。
歯木の条件を考えてみますと、まず第一に噛んだ部分がブラシの様な房状になる素材だということ。次に有害でないもの。欲を言えば歯やからだに有益なものであればよいのは当然ですし、嫌な味や香りもないほうがよいに決まっています。さらに日常的に使うとなれば、身近に多くある木でなければ手にいれるのが大変です。これらの条件をすべて満たしているのが楊柳だったのです。
歯木として使われた木の枝はどれも原始的に見えますが、実はフッ素とタンニンが含まれています。フッ素はご存知のとおり、むし歯を予防し、タンニンは歯ぐきをひきしめます。文明の発達していない時代に、それを選び分ける能力を持っていたと思うと、すごいですね。