こんにちは!ルミネ千住歯科クリニック歯科衛生士の米木です。
3月も終わり、桜の花が咲き始め春の訪れを感じる季節になりましたね。
さて、暖かくなってくると冷たい飲み物や食べ物が食べたくなりますよね!
そこでズキッと歯がしみるようになる方はいませんか?
それは虫歯ではなく知覚過敏の症状かもしれません。
知覚過敏とは、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物、甘いもの、風にあたった時などに歯に感じる一過性の痛みで、特にむし歯や歯の神経(歯髄)の炎症などの病変がない場合にみられる症状を言います。
歯の表面はエナメル質という層があり、削っても痛みが出ることはありません。しかし、その内層にある象牙質は器具でこすったり冷たいもの、熱いものに触れると刺激が神経まで伝わり一過性の痛みを感じます。
歯の根の部分も薄いセメント質を介し象牙質があります。
【知覚過敏症状の原因】
(1)歯肉の退縮
歯肉の位置は、加齢によって少しずつ下がっていきます。それに伴い、歯の根の部分が露出し象牙質が見えてきてしまいます。
(2)歯のすり減り
歯は使っているとわずかですが、すり減っていきます。
歯のすり減り方は人によって様々ですが、とくに歯ぎしり食いしばりがある方だと歯のすり減りが早く知覚過敏の症状が出ることがあります。
(3)歯が溶ける
エナメル質はpH5.5より低くなると溶け始めます。
私たちの日常で口にする食べ物の多くは酸性です。
だらだら食べをしているとお口の中が常に酸性の状態になり、エナメル質が溶けて内層の象牙質が露出します。
また、象牙質はエナメル質より弱い酸で溶け始めるため、さらに歯が溶けていき知覚過敏の症状も起きやすくなります。
また、他にもホワイトニングや歯の破折、虫歯の治療によっても知覚過敏の症状が出ることがあります。
【治療法】
(1)知覚過敏用の歯磨き粉を使用すること。
象牙質の神経に伝わる穴(象牙細管)を埋めてくれる働きの硝酸カリウム、乳酸アルミニウムが配合されている為刺激が伝わるのを防いでくれます。
(2)歯科医院でしみ止めの薬を塗る
歯科医院で塗布する方法の方が歯磨き粉より効果が高く、即効性があります。
歯磨き粉と同じく象牙細管を塞いでくれることで刺激が伝わるのを防いでくれます。
【予防方法】
知覚過敏の確実な予防方法はありません。健康な歯肉であっても加齢により少しずつ退縮していくことは避けられません。
歯の根部の露出を防ぐには、歯周病の予防に努めることと、歯肉退縮するような歯磨き方法をしないことです。
また、汚れがたまっている状態が長く続くと歯の表面が酸により溶けて知覚過敏や虫歯の原因になります。
歯ぎしり食いしばりによる場合は歯科医院でマウスピースを作ることをオススメします!
また、知覚過敏と同じ症状はむし歯がある程度進行した場合にもみられることがあるので、早めに受診しましょう。
定期検診に通って歯周病、むし歯の予防をすることが知覚過敏の予防に繋がります。
検診の際、分からないこと不安なことがあればいつでもお聞きくださいね。
お口も体も健康に生活しましょう!