皆さんこんにちは。北千住にある荻原デンタルクリニック院長の荻原です。
メタボリックシンドロームと口腔状態は密接な関係にあります。歯周病は、動脈硬化・狭心症・糖尿病などに深く関わっています。咀嚼も食欲との関係で重要です。食欲は視床下部の摂食中枢と満腹中枢により調節され、これには神経伝達物質が関与しています。その中でも咀嚼との関係はでは、ヒスタミンという物質が知られています。ヒスタミンは受容体を介して満腹中枢に食事停止の情報を伝達し、摂食行動を抑制する働きをします。このヒスタミンは、食事の際によく咀嚼しないと増加しない事が分かっています。すなわち、食事の際によく噛むと、脳内ヒスタミンが増加し、適度な量で食欲が満たされるので、肥満防止につながるのです。また、これとは逆に、HDLコレステロール値が60mg/dl未満の人や、ウェストやヒップ、BMIが高い人ほど歯周病のリスクが高いという報告もあり、肥満は歯周病になんからの形で影響を与えていると考えられます。
食欲の秋で美味しい季節ですが、食事の際は飲み込まないでしっかり噛む事、そしていつまでもご自分の歯でしっかり噛めるように。歯周病をコントロールして健康な体を維持していきましょう。