皆さん、こんにちは。歯科衛生士の寺田です。
今回は、食後の歯磨きについてお話ししたいと思います。 「食後は時間を空けずに、すぐに歯磨きをする」が一般的です。ところが最近では「食後すぐに歯磨きをすると歯の表面が傷ついてしまうので少し時間を空けた方がいい」という意見もあります。
どちらが正しいのか迷ってしまう方も多いかと思います。
確かに、「すぐに磨くと歯の表面が傷つく」という内容に違い論文は存在します。
この論文のもとになった実験では炭酸飲料に象牙質の破片をつけると、象牙質が弱くなることが示されています。
炭酸飲料は酸性でPh5程度です。歯にダメージが出やすいPhは5.5以下といわれていますので、炭酸飲料を飲むと歯の表面が溶け、傷つきやすくなるわけです。ちなみにPhは低ければ低い程、酸性度が強く、歯へのダメージはでやすくなります。
しかしこれは酸蝕症(歯が酸性の強い飲食物や胃液によって溶かされる疾患)についての実験なので、この実験が示しているのはあくまでも、『炭酸飲料を飲んだり、嘔吐した直後に歯を磨くと、歯を傷めやすい』ということです。
また、「いつ磨くか」というよりかは、「歯磨きを怠らない」や「多方面の予防」の方が重要になってきます。
時間を空くことによって、歯磨きその物を忘れてしまっては元も子もないので、普段の食事の後はすぐに歯を磨きましょう!