皆さんこんにちは!ルミネ千住歯科クリニック、歯科医師の掛川です。
今回は『先天性欠如』についてお話します。
これは、生まれつき本来あるべき永久歯が無いということです。
乳歯は全部で20本、永久歯に生え変わると全部で28本(親知らずを除く)が本来の数です。
□ 10人に1人の子供に先天性欠如がみられることをご存知でしょうか?
日本小児歯科学会が2007~2008年にかけて行った全国調査では、歯科を受診した7歳以上の子ども1万5,544人のうち、永久歯の先天性欠如があったのは1,568人(10.1%)でした。
複数本無いこともあり、特に前から5番目(第2小臼歯)と前から2番目(側切歯)の欠如が多いという結果が出ています。
□ 先天性欠如はどのような問題があるのでしょうか?
大人になっても永久歯が生えるべき場所に乳歯が残ったままで、咬み合わせとして機能する分には問題ありません。しかし、乳歯は永久歯よりエナメル質や象牙質が薄く、歯の根も短いため、残念ながらあまり長持ちはしません。そして、抜けた後そのままにしていると、周辺の歯が倒れこんだりして、歯並びや咬み合わせを崩す要因となってしまうのです。
□ 早期発見が大切です。
永久歯に生え変わる時期は個人差があるため、他の子より1~2年遅くても問題ない場合が多いです。しかし、乳歯が全くグラグラと揺れてこなかったり、抜けない場合は歯科医院を受診し、レントゲン写真を撮影するなどして確認しましょう。矯正をすることで、隙間を埋めたり、将来インプラントを入れるまで適切にスペースを確保する方法があります。
お子さまも定期的に歯科医院で健診を受けましょう!