皆様こんにちは!ルミネ千住歯科クリニック、歯科医師の掛川です。
歯を失う2大原因は「歯周病」と「むし歯」です。これらは細菌の感染症ですから、お口のお掃除と食習慣などを見直すことで予防する事が出来ます。
歯を失うその他の原因として、今回は「歯の破折」についてお話します。
突然の事故で歯をぶつけ、折れてしまった場合も大変残念ですが、日常の「歯ぎしり・くいしばり」で歯が割れてしまう場合もあります。
人の噛む力は40〜60㎏、自分の体重くらいあります。食事の際はその1/2〜1/4程度で自然と加減しながら噛んでいます。ところが、夜間の「歯ぎしり」は加減なく、ギシギシ…と長時間続く方もいます。「くいしばり」の場合は音がなく、患者様ご自身で気付かれていない事も多いです。
「歯ぎしり・くいしばり」のある方の特徴は
- 歯がすり減っている
- 頰の内側に白い線がある
- 舌の縁に歯の圧痕がある
- 知覚過敏がある(歯がしみる)
- 歯と歯茎の境目が削れている
- 下顎の内側に骨が出っ張っている
- レントゲンを見ると下顎が角ばっている
- 力がかかっている歯の周囲の骨が溶けている
- 噛み合わせが深い
などが挙げられます。
「破折」の予防策としては
- 歯ぎしり・くいしばりを自覚する。
- 食事以外は上下の歯が接触しないよう意識する。
- 夜はマウスピースを使用して歯を守る。
- 歯の神経や歯を失わないように歯科医院でメインテナンスを受ける。
- 歯を差し歯にする場合、土台は金属ではなくファイバーを選択する。
- 矯正で歯並びを良くする(噛んでいない部分を減らす)。
噛む力のコントロールは難しいですが、歯周病の進行や治療後の予後(どれくらい保つか)にも大きく影響しますので、とても大切です。