
「歯の矯正は子どものうちにするもの」と考えるかたも少なくありません。確かに成長期に合わせた子どもの矯正は効果的ですが、大人になってからの歯列矯正も決して遅くはありません。
成人矯正には独自のメリットと注意点があり、今からでも笑顔や噛み合わせを改善することができます。
目次
■成人矯正のメリット
◎口元や笑顔の印象が良くなる
歯並びは顔全体の印象を大きく左右することがあります。歯科矯正によって前歯の突出や乱れが整うと、自信を持って笑えるようになり、人とのコミュニケーションも積極的になりやすいです。
◎噛み合わせが整い歯を長持ちさせられる
歯列が乱れていると噛み合わせが悪く、食べ物を噛んだ際に一部の歯に負担が集中してしまうことがあります。
成人矯正で上下の噛み合わせを整えると、歯全体にバランスよく力がかかり、将来的に歯を失うリスクを減らすことにつながります。その結果、口腔全体の健康維持にも役立つのです。
◎むし歯や歯周病の予防になる
歯が重なり合っている歯並びは、歯ブラシが届きにくく、歯垢(プラーク)が残りやすい状態になります。歯の矯正によって清掃性が向上すると、毎日の歯みがきや歯科でのメンテナンス効果も高まります。
◎全身の健康に良い影響が期待できる
噛み合わせの不調は顎の負担など、お口まわりだけではありません。口の筋肉は首や肩とも連動しているため、肩こりや頭痛などにも関わることがあります。
成人矯正によってバランスの良い噛み合わせが得られると、全身の不快症状が改善するケースもあります。
■成人矯正のデメリット
◎治療期間がやや長くなる
子どもの矯正と異なり顎の成長を利用できないため、歯を動かすのに時間がかかる場合があります。平均的には1年半から3年程度必要となり、根気が求められます。
◎抜歯が必要になることがある
歯がきれいに並ぶスペースを確保するために、小臼歯を抜く場合があります。抜歯の有無は歯並びや骨格の状態によるため、歯科医師の診断が欠かせません。
◎費用がかかる
成人矯正は基本的に自由診療であり、装置や治療方法によって数十万円から百万円単位の費用が必要です。ただし長期的に歯を守る投資と考えるかたも多く、医療費控除などの制度を賢く使うことで費用負担を軽減することもできます。
◎生活上の制限や違和感
矯正装置を装着すると、食事がしにくい、発音がしづらいなどの不便さを感じることがあります。特に治療開始直後は歯ぐきや口内に痛みが出やすいですが、徐々に慣れるケースがほとんどです。
■大人の矯正が向いているかた
-
口元を整えて自信を持ちたいかた
-
噛み合わせを改善し歯を長持ちさせたいかた
-
むし歯や歯周病を予防したいかた
-
健康を維持しながら長く働きたいかた
【大人でも始められる歯列矯正、ご相談ください】
成人矯正は「もう遅いのでは」と不安に思われがちですが、実際には20代から40代、さらにはそれ以降でも治療を始めることが可能です。歯列矯正は見た目を整えるだけでなく、口腔の健康を守り、将来の歯の寿命を延ばす効果があります。
治療期間や費用といったデメリットはあるものの、それを上回る価値を感じるかたが多いのも事実です。「今からでも遅くない」という気持ちで一歩を踏み出せば、未来の笑顔と健康につながります。
